被災地、特に福島産の食品の輸入を外国がいまだに制限している例がある。
私自身は何も気にせず、いいと思えば買う。
当の皆さんたちにとっては死活問題だし、私がその立場だったら当然、理解を求めようと努力するだろう。
ただ、一連の報道も含め、私たちが考えておかなければならないのは、自分たちが輸入する側だったら、ということだ。
外国の、それも原発事故のあった地域の食品を積極的に輸入しましょう、ということにはならないだろう。
もちろん、生産者の皆さんに責任はない。
「日本は食の安全には厳しい国。なのに、何故理解してくれないのか。」などと言って抗議するのは思い上がりと言っていい。
相手の立場を理解しようとしなければ(それが賛成であろうと反対であろうと)、こちらを理解してもらうことは到底できない。それが政治的にも摩擦がある国ならなおさらだ。
この問題だけでなく、どうも私たちは、自分たちの主張を述べることに一生懸命になりすぎ、反対の立場からものを見ることができなくなっているのだ(どこかの総理ではないが…)。それは相手を下に見ていることにもなる。そのような態度はでは、いつか必ずしっぺ返しを喰らうはずだ。
もし、逆の立場だったら…
そのことはいつも頭に置いておく必要がある。
(2015年6月5日)