仕事をしている中で、「前例の踏襲はしない。するな。」と事あるたびに口にする方々がいる。
その多くは、得てして自分の考えを持っていない。
または、変えなくていいものまで無理矢理にでも変えようとしてしまう。
前例踏襲しないことの意味を履き違えていることが多いのだ。
故桂米朝は、「才能がなくなると形式が生まれる」と言ってる。
そう、才能がないために、「前例踏襲しない」という形式に走っているのだ。
そして、そういう方々に限って、自分の過去の手柄を自慢し、その手法などを半ば強要してくるから手に負えない。
ご自分は完全に「前例の踏襲」なのだ。
いや、『「前例踏襲しない」という前例』を作ることにご執心なのだ…。
過去の成功に酔うことなく、傲ることなく次のステージを切り拓いていくことこそ本当の意味での「前例踏襲しない」であって、成功している方々や企業はそうやってきたのだと思っている。
自分でもそうありたい、と思っている。
私には今のところ自慢できるような成功、手柄はないので、「前例踏襲」のしようがないのだが、 少なくとも、「形式に走る」という誰かさんの前例を踏襲しないよう、日々精進するのみ。
(2015年5月14日)