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吹奏楽コンクールを前に

君たちはすでに「台本」の隅々まで理解し、内容を掴んでいるはず。しかし、「初めてその曲に出会った」というお客様が多いのでは…? 自分たちが分かっていることをお客様も分かっているとは限らない。だから、君たちが初めてその曲に出会った時の気持ちを一度思い出してみないか?

「お客様も知っている」ものに取り組む時、考えすぎて余計な調味料を加えてしまいがちだ、この時期になると。調味料はあくまでも「素材」を活かすためのものじゃないかな。

では、その「素材」とは何か…今一度考えてみよう。

「他と違うことをやらないと…」という気持ちは確かに分かる。しかし、今のメンバーでしか作れない(だからこそ作れる)音楽があるそれ自体がすでに君たちの「個性」。「他と違うこと…」と無用なプレッシャーを自分にかけることはない。

本番は練習の「再現」ではないしかし、練習の度合いははっきりと出るよ。音楽はその都度新しく生まれてくるもの…君たちはそう理解してくれていると思う。「練習の時の方が良かった」などと一度も私に思わせたことのない君たち、その点は心配していないよ。

(2018年7月17日)

この時期、どうしても指揮者に向けて音楽してしまいがち(もちろん、それが全て悪いわけではないが)。一生懸命になればなるほど視野が狭まってくるものだ。君たちが音楽を届ける先はどこかな?

本番と同じステージでリハーサルもできないまま演奏に臨むなんて、プロでもなかなかあるものではない。みんなは大層スゴいことをやっているのだよ!

君たちの持つ「ノリ」や「リズム感」といったものに「これはみんなには敵わないな、俺要らないじゃん」と思ったことは一度や二度どころではない。ジャンルは関係ない、君たちにしか出せない「ノリ」って何にでも活かせると思うよ。

個人的には、これからの数日間は、練習始め、個々の奏者の十分な準備が出来次第、まず通してみる方がいいのではないかと思う。今時点の実力が分かるのはその時だと思うから。何度も言ってきたけど、集中力、緊張感が一番高いのはその時だと感じているから。

確かに、合奏練習はこれまでの確認や、必要に応じて修正をしていく場ではあるけど、この時期、最初からそれを前提にして臨むことは、厳しい言い方かもしれないが、いつまでも望む音楽は生まれないような気がする。

合奏練習は、奏者と指揮者それぞれの思いをさらけ出し、検討し合う場である方がいい。確かにその場で学ぶことも多いだろうが、教えてもらう、修正してもらうことを待っていては君たちの良さは出ないよ。

だからこそ、合奏の最初の音出しからみんなが培ってきたこと、学んできたことを表現しなくてはならないと思う。それがないと、検討も修正もできないよ。

もちろん、練習の進め方は指揮者によって違うだろう。考え方もそれぞれ。でも、いい音楽を作ろう、聴いていただこう、という想いは変わらないはず。君たちだって、誰ひとりとして「いい音楽作れなくても…」なんて思っていないでしょ?

(2018年7月23日)

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