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曲のタイトルをつけるはいつもの苦労する。
『アダージョとアレグロ』の初演後、委嘱して下さった先生などと飲んでいた時、同席されていたある作曲家の方からこう言われた。
「正門さん、タイトル付けるの苦手でしょ?」
何せ、特別のストーリーや風景を描くような曲を書くことがないものだから…。
その方も同じとのことだった。
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『イマージュ 〜サクソフォーン四重奏のために』もそうだった。
ただ、5つの小品からなるこの曲の場合は、それぞれにイメージというかストーリーというようなものはあったのだが、曲全体のタイトルがなかなか決まらなかったことを思い出す。
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初演の録音を聴いてくれた友人が、「タイトルから何かふわふわした感じの曲を想像したけど、いい意味で裏切られた」と言ってくれたのは嬉しかった。
特別のストーリーや風景を描かないからといって、何も考えずに作っているわけではない、言うまでもないことだが。
しかし、なんだかんだ言っても、曲のタイトルって大事。ただ、そのタイトルが演奏の邪魔になることも結構あるんだよなぁ…。
(2013年9月3日)
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