音楽に関わる仕事をしていながら、普段、ゆっくりと音楽を「鑑賞」することがほとんどない。時間は作ろうと思えば作れるのだろうが…。
仕事上必要だ、とか、資料という名目でCDは増え続けるし、iTunesでダウンロードすることも少なくない。
私なり考えてみるのだが、音楽があまりにも「手軽」になってしまったのだろう。
若い頃は、レコード1枚買うのにも苦労(というほどでもないか…)したが、今はそのレコード1枚分の値段で何枚ものCDを手にすることができる。
苦労して手に入れレコード(あるいはCD)は大切に、しかも繰り返し聴いたものだ。
今はどうだろう…(大いに反省)。
音楽に限らず、人は、簡単に手に入るものは簡単に手放してしまうものだ。もちろん、値段が云々ではない。
となると、実は私自身が実は簡単に音楽を手放してしまうのではないか、と思えてくる。
だから、というわけではないが、最近はCDショップに行って、そそられるCDと出会っても、なかなかそれに手が伸びないのだ。
自宅のCDたちにまだまだ愛情が残っているらしい私、まずは、静かに時を待っているCDと向き合う機会を作ることから…。
(2015年5月28日)