「時間というのは、均等ではない」と思うことがよくある。
同じ1分間、同じ1時間でもその時々によって長く感じたり短く感じたり…。
同じことをやっているはずなのに、早く終わったり、そうでなかったり、ということもある。
きっと誰でも同じことを感じでいるのではないかな…。
時間といえば、音楽の「テンポ」。
もともとは時間を意味する言葉だ。
その時々の気分や体調、場所などに影響されやすい。
CD等で同じ演奏を聴いても、早いと感じたり遅いと感じたり…。
自作にテンポを設定することほど難しいことはない(私の場合、タイトルをつけることと同じくらい大変な作業だ)、
少し時間が経過すると、あるいはテンポマークを付けた時間帯とは全く異なる時間帯に確認してみると、大抵違うものに感じるからだ。
バルトークなどは、楽譜に演奏「時間」を記している。それも、曲全体のおおよその時間ではなく、「チャプター」単位で。
彼くらいの人なら、身体や頭脳に何か特殊なメトロノームでもあるのだろう。
ただ、音楽のテンポは、最終的には作曲家が作るものではなく、演奏者やその時々の環境、そして聴衆の心が感じ、作るものだ。
「作曲家のつけるテンポを信用してはいけない」と言う作曲家もいるくらいだ。
だから、というわけではないが、同じ曲でもいろいろとCDを買いたくなるのだ。
(2015年6月19日)